茶篩
抹茶は、粉末であるゆえに、ダマが出来やすい。このダマをそのままに茶を点てると舌に当たったり、茶碗の底にツブツブと残ったりとあんばいの悪いものである。 そこで、抹茶を使う前にはケーキの粉を篩いに掛けるのと同様に篩うのであるが、通常ケーキに較べて一度に篩う量は少ないから、あまり大がかりな道具を使うことはしない。 まあ、大きな茶会で何十人分、あるいは百人単位のお茶を準備するとなると、ケーキ用の粉ふるいでガッと処理することもあるようだが、普段使いにはせいぜい40gあれば十分なのである。 ということで、専用の茶篩が市販されているのだが、最初に手に入れたのがこれ、羽根やら筆やら、果ては使い古しの茶筅、ビー玉などで粉を動かして落とすということをしたのだが、なんとも使い勝手が悪かった。 そんなことで10年以上も不便をしてきたが、先日この右の茶篩を見かけて、その使い勝手の良さに早速手に入れた。 実際家で使うとすこぶる使い勝手が良いので、もう一つあっても良いか、そうすれば、濃茶用、薄茶用のような使い分けも出来る、てなことを考えていたところ、ちょうど200g入りの茶缶の口径にぴったりはまって、蓋もそのまま閉められるお誂え向きな、急須にセットする茶漉しの買い置きがあって、あとは中の金具だけというところまではたどり着いた。 中で動かす厚手のリングには何があろうかと思案、厚手のワッシャーなどであればと思ったのだが、そううまくことは運ばない。 結局、タップの溝にお茶が残ることは致し方無しとの妥協で手頃なナットをセットしてみると、これがなんともいけるでは無いか。茶漉し数百円、ナットは100円ほど、別に売り出すわけでも無く、特許侵害などにはなら無かろうとは思っている。 |